東京都が厚労省へ緊急提言
介護ニュースJointの発表・報道によると、東京都は2日、来年度の介護報酬改定に向けて厚生労働省へ緊急提言を行いました。訪問介護の経営の安定化やケアマネジャーの処遇改善などが柱です。
訪問介護:基本報酬と加算に関する要望
都は訪問介護の現状について、登録ヘルパー(あらかじめ登録し、依頼に応じて働く非常勤のヘルパー)の確保が難しくなり、常勤職員の比率が上がっていると指摘しました。その結果、人件費が一段と膨らみ、とくに小規模な事業所で経営が以前より厳しくなっているという問題提起です。
これを受け、次の2点を求めています。
1点目は、物価や賃金の上昇、運営の実態を反映し、常勤職員を雇用しても安定的に事業を続けられる基本報酬にすることです。2点目は、生活援助や総合事業、困難事例など、地域のニーズに応える総合的なサービスを提供する事業所を評価する加算の新設です。
ケアマネ処遇と報酬全体の仕組み
ケアマネジャーについては、専門性に見合った給与水準になるよう、さらなる処遇改善を要請しました。あわせて、直接給付に結びつかない支援も報酬の対象に含めるなど、地域での役割を適切に評価することも求めています。
このほか、各サービスの基本報酬に物価・賃金の上昇を速やかに反映し、将来の上昇にも対応できる仕組みにすべきだと提言しました。東京の物価の高さといった地域の実態を、より適切に反映するよう働きかけた点も特徴です。
編集部の見立て
以下は編集部の見方です。訪問介護の事業者、とくに小規模事業所の経営者は、常勤ヘルパーの採用や人件費の増加が収支にどう影響しているかを、改定の議論が進む前に自社の数字で整理しておくと、事業者団体などを通じた意見提出に生かせます。生活援助や総合事業、困難事例を担う事業所は、その実績を件数などで記録しておくと、新たな加算が議論される場面で説明材料になり得ます。