算定率に大きな格差――加算Iはわずか4.3%
介護ニュースJointの報道によると、社会保障審議会・介護給付費分科会は14日、関係団体との意見交換会(第2回)を開催し、介護施設の生産性向上を後押しする「生産性向上推進体制加算」の見直しを求める声が相次いだ。
この加算は、介護テクノロジーを活用した業務改善の取り組みを継続する介護施設などを評価するインセンティブ制度で、加算Iは月100単位、加算IIは月10単位が設定されている。厚労省のデータによると、今年4月時点の特養における算定率は加算IIが50.3%である一方、加算Iはわずか4.3%にとどまっており、上位区分の普及が大きな課題となっている。
関係団体が提言した主な見直し内容
意見交換会では複数の団体が具体的な改善策を提起した。介護人材政策研究会は、加算Iと加算IIの間を埋める「中間区分」の創設を提案。全国社会福祉法人経営者協議会も、見守り機器を全利用者に導入するコスト・負担の重さから加算Iを算定しづらいと指摘し、より段階的に取り組みを評価できる仕組みの導入を求めた。
日本認知症グループホーム協会は、小規模事業所の実情に配慮した仕組みへの見直しを要請。全国介護事業者連盟は算定要件そのものの簡素化を主張したうえで、グループホームについてはサービスの特性に応じた要件への変更を呼びかけた。
現場への含意
今回の議論は、生産性向上の取り組みを広げたくても、現行の要件の複雑さや導入負担がハードルになっている現場の実態を改めて浮き彫りにしたといえます。中間区分の新設や要件簡素化が次期改定に盛り込まれるかどうかは今後の審議次第ですが、経営者・管理者としては、加算の動向を注視しながら自施設の体制整備の方向性を検討しておく価値がありそうです。